Chapter 2 Khanjarモデルの誕生、カブースの狙いとは

〜カブース即位後に力を入れて取り組んだ近代化と経済発展〜

カブースは即位後、オマーン国内のインフラを中心に大幅な改革を進めていきました。
道路、病院、学校、空港などの国民が豊かに暮らせるよう多くの施設を建設し、オマーン国は急速に近代化へと発展していくこととなります。
並行し、主となる石油収入を活用しながらオマーン国内の経済を多様化させるため観光業、製造業、農業など、各分野に政府が介入することによって国内全体の経済の安定化を図りました。
カブースの働きによってオマーン国は急速に経済を発展させるとこに成功させます
この事象が現代のオマーン国へとつながる基盤となります。

 

 

急速な経済発展に成功したとはいえ、なぜカブースが即位して歴も浅いオマーン国が歴史ある著名時計ブランドにKhanjarの紋章をブランドロゴと並んでプリントすることが出来たのでしょうか?

それはカブースがイギリス在住時にジョン・アスプレイという一人の男との出会いが深く関係していると言われています。

ジョン・アスプレイ氏は、本店をロンドンのニュー・ボンド・ストリートに置く高級百貨店の経営者でした、

アスプレイ氏は、各有名時計ブランドとダイレクトに連絡を取ることができており、業界では顔が広いことで有名でカブースの狙いを実現させるのに適任だったと言えます。

現在では時計の文字盤や、裏蓋にKhanjarを配置するアイデアもアスプレイ氏からではないかとされています。

オマーン国の発展に大きな影響をもたらした重要な人物と言えます。

 

カブースは外交的な活動をしていく上で自国をどのように宣伝したら良いのかを考えた時に、海外の官僚に「Khanjarの紋章を入れた時計をデザインし贈る」という方法を実行しました。
時計の文字盤にKhanjarの紋章を入れたのは、国際的な舞台での国の権威の象徴、認知度、存在感、影響力を上げる狙いがあったとされています。

主に贈られた人物は国際的に活躍する高官や、国の発展のために従事した者、側近やカブースの身内などに贈られました。

紋章が入った腕時計を世界中飛び回る外交官や国の従事に関わる人物に着用させることで、自国の広告塔になりオマーン国を注目させることとなりました。
狙い通り、カブースは有名腕時計ブランドの文字盤に自国の紋章を入れる程の力を持つ国王として世界中から注目される存在となります。

限られた人物に贈るために誕生したKhanjarモデルは、現在でも希少性が高く入手困難なマニア垂涎モデルとなっています。

店頭にてKhanjarモデルを見かけた際には是非、誕生までの背景も思い出していただきながら楽しんでいただけますと幸いです。

 

今回はKhanjarモデルの誕生、カブースの狙いについてご紹介させていただきました。
次回はKhanjarモデルの希少性について深掘りした記事をご紹介いたします。
是非、ご一読いただけますと幸いです。

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